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168便運休? 別に普通の話だろう?2008年06月03日 15時11分51秒

機長退職で168便運休 異例の失態、スカイマーク
6月2日17時33分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080602-00000936-san-soci


この話、大げさに取り上げすぎ。

と、いうより「安かろう悪かろう」という風潮を作りたいのか、人気企業を叩けば人気が出るからと勘違いしているのか、マスコミが変な扱いにしているだけだと思います。
で、のっかて批判しているブログの人たちも、悪いが「民度が低い・頭が悪い」のだと思います。

冷静に読めば、168便の運休と言っても「1ヶ月で」という事での話にしか過ぎません。

パイロットという特殊性から考えれば、新しいパイロットの補充など1月くらいはざらにかかるので、一度欠員が出たら一月まるまる「欠員体制」で対応しないといけないのは当たり前でしょう。

実際、よく読めば
>>運休は1日2~10便となる見通し。
と書いてあります。

つまり『一日1往復から5往復(一人当たり1往復から3往復)代役が効かなくなった』という事です。

これは異常なことでしょうか?


路線バスや鉄道と同じように考えれば、片道1~2時間のラインであれば一日2~3往復は仕事として行うのが当然。

で、運転手がいなければ動かなくなる。これも当然。

別におかしな所はありません。
むしろ異常視する人の方がおかしいと思います。


「じゃあ、急に病気になった場合などはどうするんだ」という意見もありました。
ですが、「毎日欠員状態」になるというのと「突発的に欠員になる」というのでは、そもそも話が違います。

「急病による機長交代」などの場合は、臨時業務になった代役の人は「その時限り」の臨時であり、休憩時間や代休などは別に貰う事ができます。

しかし「毎日欠員」となればどうでしょう?
はっきり言って「毎日代理で運行」などは無理です。

どうやっても、何便かは運休にしなければ回らないでしょう。

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そもそもスカイマークは「低価格で利益を得る」経営方針です。

であれば、利益を得る方法の基本は、どれだけコストを低減するか?
簡単に言えば、どれだけ「余剰」を減らすか?
がすべての基本です。

ならば、最初から人員も「余剰を含めたぎりぎり」で回しているのは当然でしょう。
しかも、スカイマークは5路線しか持ってない「小企業」

大手海外路線なども持って、パイロットがふんだんにいて、しかもコストも中小ほど、きつく考えなくていいJALやANAと比較すること自体『バカらしい』と思います。

さらに、新聞を読むと「パイロット総数22人(737ライセンス保持者)」とのこと。

そりゃ、「1割」もの人間が急にやめたら、路線自体にも「1割程度影響が出る」のは当たり前じゃないでしょうか?

1割も現場の人間が消えたのに元の通り動く企業。

逆に言えば、そんな企業の方が「通常状態での経営」の時、間違ってます。

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パイロットは、バスやタクシーの運転手などと違って、募集広告を出せばすぐに数十人も応募があるような世界じゃありません。

1月手配にかかるとしたら、その間は操縦者不足に陥る。

当たり前すぎる話です。

「異常な事態」と考える人々。
その人達の方が、「世の中を知らない・考える事ができない」人達といえるでしょう。

「青少年ネット規制法」衆院通過2008年06月07日 01時51分00秒

えーと、まず大まかに言うと、
「青少年のネット利用を規制する法律」じゃなくて、
「青少年のネット利用に関し、周囲からの悪情報を規制する法律」

という事です。

つまり、青少年自体を規制する法律じゃないという事を理解しないと駄目。

さて問題なのは、このネット規制。
ネットでの「情報」を規制する(フィルターにかける)という事がメインになるのだが、問題は「悪情報」の定義。
これが中途半端なまま話が進むと、「政府(もしくは権力者)が悪」と定めた情報が「悪情報」になってしまうという、言論操作ができてしまう危険性がある事。

このあたりが、表現の自由などと真っ向から対立するだけでなく、情報操作の危険性があったため、非常に問題になりました。

……で、今回の結果だが。

とりあえず「今回は」回避できた。

ただ、「今回は」というところに注意しないといけないだろう。
今後の見直しによっては、「強化」という事もありうるのだから。

さて、後、自分としての問題は「フィルタリング」の方かな?
今のところ、一般消費者向けに作っていく予定だけど、今後、消費者保護の観点からすれば悪徳詐欺やさまざまな社会的問題を取り上げていく事も、当然、考えられる。
これらの情報は、端的に言えば「悪を知る事により、悪を避ける」というために提供する物だ。

問題は、これらの情報が場合によっては「悪を伝える情報」としてフィルタリングに引っかかる可能性があるということ。
他に「システム的に一律化」していると、状況によっては「有益サイト」自体がフィルタリングに引っかかってしまうこと。
実際、宮城県の事例もあるしね。


まあ、何はともあれ、今回のフィルタリング推進機関は「登録制」
一応は、行政書士業務に該当する。
本人申請ということでサービスプロバイダ等、業者が自分でやっちゃうだろうけど、これ、状況によってはNPOとかで名乗りを挙げてもおかしくないんだよね。
業者から独立してNPOや会社設立して、フィルタリングサービスも行う人が出てくる事もある程度考えられるし。


で、記事にもあるけど
>フィルタリングに関する調査研究並びに普及啓発か、技術開発の推進を行っていること、1年以上のフィルタリング実務に従事しているか同等の能力を有する者が業務を行うこと、業務の適正実施に必要な管理者を置き、文書が作成されていることを求めている。
>外形要件として非常に緩く、フィルタリング推進機関の乱立が社会的混乱を招く可能性さえ懸念される。


大きな仕事になる訳ではないけど、「何も知らない」という訳にもいかないだろうな。

第一、「業界団体だけが知っていて一般人が知らない」というのは、利用者側から見ても危険が多いから。

この手の情報も、今後追っていく必要があるかなぁ……。

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あ、後、今日千葉県行政書士会の理事会があった。


この間(5/29)で取り上げた「出会い系サイト」規制
県警の話では、
「千葉にはほとんど存在しない」
ということらしい……
(でよかったかな? その後の会議があまりにも「アレ」だったものだから、もうほとんど『忘れてやりたい』状態に入ってるんで、あんまり覚えてないけど)

ん~でも、この手の運営って PC数台あれば内職的にできるから実際には千葉にもあると思うんだよねぇ。私でもやれそうだしぃ
色々潜ってそうなきがするなぁ。


……って、よく考えたらこれ嘘じゃないの?(今、書いてて気づいた)

去年、株式会社インセンス(東京)の代表をワンクリ詐欺って引っ張ったばかりじゃん!!千葉県警。
んで、おまけに、系列のアダルト送信サイト会社を船橋警察生活安全課が叩いて、この間「運営アダルトサイト返金騒ぎ・全撤退」やったばっかじゃん!!

……グレー業者、思いっきり「存在してた」じゃん。


確かに、千葉のは「出会い系運営会社」じゃないけど
……そういう問題じゃないってば。

ノウハウ持ってる連中は「まだいる」って事だし。


……まあ、法律ができたばかりなので、何ら様式や実際の状況が決まっていないという事実は大体予測できるし、インセンス叩いたから、当分千葉ではおとなしくしているだろうという予測もあると思うから、理解はできる。
だけど、正式に様式や運用が決まったら、書士会にもきちんと情報おろしてもらわないといけないかな、やっぱり。

とりあえず、実際の動きとしては「6ヶ月待ち」ということかな。
…んじゃ、やっぱり10月末くらいかな、おおまかな情報が出揃うのは。

まあ、夏を越えてからのんびり考えようっと。

メッキがはがれてきた橋下知事2008年06月12日 14時53分52秒

「気に入らないなら職変えて」大阪府の橋下知事が朝礼で激怒
6月12日13時5分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080612-00000937-san-pol

今日、この発言で、大阪府の改革は終わりました。

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大阪府の橋下知事、同い年という事もあって結構期待して見ていたのですが、少々パフォーマンスが過ぎているようにも思っていました。

前に「交渉の場で泣いた」事もありますが、
私は、この時以来、橋下知事を冷ややかに見るようになりました。

『政治(交渉)の武器として使うならよいのですが、私的感情で泣く事は許されない。』

これは、弁護士をやっている人間なら、当然知っている事のはずでした。

なのに、泣いた。
「武器として」泣いたなら認められるのですが、どう見てもアレは感情をコントロールできずにやってしまった事。

改革だの財政再建だの熱くなるのは構わないのですが、トップである以上、どこまで熱くなっても、冷静に対処する一面が必要です。

しかしながら、どうも「感情」に振り回されている様に見えます。

問題を多く抱える大阪府だけに、このトップでは心配だと、今まで以上に危険なのではないかと考えるようになりました。

……ただ、それでも期待して見ていたのですが
それも今日で終わりです。

>> 「知事を人として尊敬できない」「民間では考えられない物言い。上司として注意する」。12日午前、大阪府庁新別館で開かれた朝礼で、職員と橋下徹知事との間でこんなやりとりがあった。知事の改革への姿勢を批判した男性職員に対し、橋下知事は厳しい言葉で応酬。「私のやり方が気に入らないなら、職を変えてくれ」とやり返した。

との事ですが、
もしこれが事実なら、その時点で橋下さんはアウトです。
断言します。トップの資格なし。

どれだけ下から批判があろうが、トップが部下に対し「俺の言う事をきけないなら、会社を辞めろ」という事だけは、絶対に許されません。
それだけは、決して口にしてはならない言葉です。

この発言だけで「パワハラ」(パワーハラスメント)として、本来、激しく処罰されなくてはいけない一言です。

法律をろくすっぽ知らない「いけいけバカ社長」の企業ならまだしも、弁護士を生業としていた人が口に出すことは許されない発言でしょう。

こう書くと、「今の日本企業では、こんな発言普通だ」と擁護する人もいるかもしれませんが、それは日本企業が「異常な雇用形態」であり、社員を「家畜同然」として扱っているだけで、正常な雇用関係ではありません。

確かに怒りを感じる事があるかもしれないけど、完全に公開の朝礼の場で、自己の政策を批判されたからと言って、職員に対し「俺の言う事を聞けないなら辞めろ」という。
この一言は、すべてを崩壊させる一言です。

仕事をサボタージュしたとかならまだしも、自分に批判的発言をしたからと言って、『職を変えろ』発言。
これだけで、すでに『正常な思考』から逸脱していると考えられます。

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大阪府庁の朝礼は、今日を限りに、今後、一切意味がなくなるでしょう。


意見を言えば、「文句を言うならやめろ」といわれる。

こんな朝礼では、互いに意思疎通を図ることなどもう無理でしょう。
組織としても、『互いに意思疎通ができている』組織など不可能です。

これでは、活力のある活動など無理です。

いくら意見を言おうが、部下(職員)の意見など、最初から『敵視して』取り扱う。
そんな組織ではまともに活動することなど不可能です。

朝礼に関しても、今後は、
単にトップが部下に向けて一方的に訓示をたれるだけの朝礼。
トップが「お言葉」を読み上げるだけの、自己満足のための朝礼。
に成り下がるでしょう。

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ワンマン組織が悪いとは言いません。
でも、「俺の言う事が聞けなければ辞めろ」と公言するようなワンマントップ。

そんな組織では、もう、何らうまくいく事は無いでしょう。


大阪府の改革は、今日のこの一言で、すべてが終わりました。

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落胆が激しく、とりあえず急いで書いたので少々意味がわかりづらいかもしれませんが、

『絶対に言ってはいけない一言』を言ってしまった。

終焉の笛を吹いてしまった橋下知事。


どれだけよく見せても、メッキの下が見えています。

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コメントの動きが早いので、過去ログ突入。

http://www.aa.alles.or.jp/~g-lawyer/column/hasimotolog1.html
http://www.aa.alles.or.jp/~g-lawyer/column/hasimotolog2.html
http://www.aa.alles.or.jp/~g-lawyer/column/hasimotolog3.html
http://www.aa.alles.or.jp/~g-lawyer/column/hasimotolog4.html
なるべく早めに拾っていきたいですけど、50がリミットですので時々コメントマックスになるかもしれません。
その場合はお許しください。

追記その2
Live Positive Life
http://plaza.rakuten.co.jp/gmopositive1/diary/200806120000
私のように厳しく書いてあるわけではありませんが、
「経営論」に基づいて、同じように「発言の問題性」を書いているサイト。

単純に「橋下よく言った」と「理屈を無視した感情論」を取っていないので安心しました。

いやあ、危ない危ない。橋下さんのことは言えないな2008年06月14日 11時23分59秒

いや~、危ない危ない。

橋下知事批判をしていたけど、危うく「橋下さんと同じ」所まで行くところだったよ。

「理解しようとしない人達・理解せずに敵視するだけの人達・理解する能力の無い人達」を相手にしていると精神的に危なくなるというのは、自分もよく判ってて、だからこそ「橋下さんが危険状態にある・終わった」と言っていたのに、自分が同じように陥っていたとは。

(ちなみに、「理解しない」と「同意しない」は別モノ。「理解はするけど同意しない」というのが、議論などの絶対的な基本。
多くの人は、ここを使い分けず、「気に入らないことは理解する努力もしない」となるのだけどね。)


69年6月生まれは、やっぱり似たようなものなのか?
ていうか、向こうは「旧制一中」(北野)・こっちは「旧制二中」(三国)で、大阪での高校生活では、学んだ事も似たようなものだろうし。

その後も、早稲田と中央だから、やっぱり似たようなものなのかなぁ?

まあ、だから「判る・共感できる部分」が多い(というか類推できる「世界」が多い)のだけどね。

ただ、奴さんよりこっちの方が「不真面目でいい加減」なのは確実。
うん。

議員とか、まだやる気ないし。
(って、行政書士「会」や草の根の組織の方で活動していたり、こうやって過激だけど「自分の意見」をオープンで表明しているけど。)

うん、でも余計に確信した。

考え方間違ってないや。

実際、色々言っている人がいるけど、
橋下さんが、今回、言っちゃった一言は、

私が、こうやってコメント欄をオープンにしているのに
「不満しか書けないなら、書かなきゃいいでしょ。見に来なきゃいいでしょ」って言うのとほとんど同じ。
(というより、権限関係を考えればもっと「ひどい」)

これ、考えれば判るだろうけど、
「主催者」(管理者)として言ってはいけないセリフだよ。

あまりにも『不適切な発言』なら管理者権限で「削除」すればいいだけ。
(実際、単なる「死ね」とかしか書いていないようなコメントや、全然関係ないサイトに誘導するだけのTBは削除してます)

なのに「場を設けておきながら」わざわざこのような発言をする。
これは絶対駄目。

自分の言葉遣いが感情にまかせて多少悪くなるとかは、ある程度「修正可能」なんだけどね。
さすがにこのセリフだけは、踏み越えた瞬間、それまでのすべてを台無しにする発言だよ。

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あー。確信した。
橋下さんが「……踏み越えちゃった」と感じていた部分。

いやぁ、指摘されて明確に言葉になったよ。
こういう部分、ある意味必要だよね。
ありがたいよね、不平不満や反論も。

100の無能な発言も一つの有能な指摘で活かせるってもんだよ。うん。

『これ』を思い出して欲しいな、橋下さんも。

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…ただ「踏み越えた」という事実は消せないんだけどねぇ。
リカバリーが極度に難しすぎるんだよね。この事実は。

「思っても最後の一言は言わない人」と
「思っちゃうと最後の一言まで言ってしまう人」は、大きな線がひかれてしまうから。
で、この差は本当にでかいから。

元の自分に戻るまで時間がかかるし、戻っても「傷」は残る。
特に自分自身の中にね。

で、戻ってかつ改革を成功させるとなると……
時間の余裕はあまりにもなさすぎなんだよなぁ。

ん~、やっぱりちょっと八方塞だなぁ。
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『人の振り見て我が振り直せ』
うむ、至極明言だな。完全に思い出したぞ。


よかった、自分はまだ大丈夫だ。
こんな辺境のブログだけど、まだ踏み越えずに留まれているから。

でも気をつけないとな、「明日は我が身」だから。

やはり「今の橋下」では改革は無理だろう2008年06月15日 04時07分38秒

さて、冷静に落ち着いてきたので、もう一つの視点から橋下知事の今後の難しさを書きたいと思います。

これは、「民間だったら」とか「だから公務員は」という批判が多い事に対しての基本意見です。

端的に言えば、彼らは「言われたことしかできない」のではなくて「言われたこと以外は『制度的に』してはいけない」という制約で動いているという事です。

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私達の仕事(弁護士と行政書士はすこし違いますが)は、本質的に「予定調和」の世界です。

特に「行政」を動かす時はほとんどが「予定調和」の世界です。

こちら側が、ある一定の主張をミスなく行えば、相手は必ず「決まった手続きをしなければならない」。それが絶対の決まりです
これは、どれだけ変な公務員でも外れることはできません。
(というか、外れたら首・左遷・責任問題)

司法でも(裁判などでも)同じでしょう。基本的に、こちらが主張し相手が主張すれば、『ある一定の結論に達する』という、ほぼ決まりきった世界で動いています。
(弁護士世界では「判例主義」ですし、私達では「先例・規則主義」です)

いわゆる判例変更や先例変更は「よほどの何かがあった時」だけですし、しかも「変更できる人」も決まっています。勝手に誰かが変更する事はできません。

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この「決まった手順で動いている」というルールからすれば、たとえ端から見れば「かっこいい」と見えても、それが道筋からずれていれば、その時点で「最後に却下」という「最終局面」が見える事があります。

一見、「王手飛車取り」で勝っているように見えても、その後の「道筋」で最終的には「負け」が見えている。というようなものです。

今回の話でも、同じです。

ちなみに、なんでそう読みきれるのか?と聞かれると、経営論リーダー論についてある程度書きましたが、他の部分まで含めて変化する全パターンを説明するのはちょっと無理です。だからはしょります。

でも、行政という「システム」そのものを知っている人間なら、たぶんある程度「勝ち筋」「負け筋」が見えていると思います。
(ただ、私みたいに「過激に発言する」人はいないでしょう)

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相手(行政)が、こちらよりさらに失策をすれば勝てるかもしれませんが、彼らは「規則を守る」事に関しては完璧です。ここでのミスは望めません。

なので、こちらがミスをすれば、それだけで「致命的」なのです。

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私達の許認可申請でも「標準処理期間」というのが存在しています。
ここで「標準30日」と書いてあれば、だいたい30日『前後』で許可が出ます。

この時、曲者なのは『前後』という部分です。

こちらがうまく持っていけて(ミスも何もなく目くら判でも問題ないくらいの申請)しかも行政上の問題が無ければ25日で出ることもありますし、逆に、【色々あれば】35日くらいに伸びます。さらに突っ込まれるミスをすれば「差し戻し(補正)」を食らいます。

私達が行政を相手にすうえで大切なのは、できれば最短期間で「予定通りに許可が降りること」。こちらの読みどおりに許可が降りるように行政に動いてもらえるように申請することです。

ここで、もし、変なゴリ押しをしたり「筋からずれる」事を少しでもすれば、一発で『予定が狂い』ます。
だから、「筋からずれた」発言・動きは、一見よく見えても(たとえ正義であっても)、行政相手では「やってはいけない事」とされています。

行政のルールは「善悪」「好悪」ではなく(多少は影響しますが)、「正誤」「適否」です。

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結局、私達の世界で優秀なのは『「予定調和の中」で最良の手を打ち、最善の結果を導き出せる』人です。

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さて、今回の橋下知事ですが、やってしまった事はどうでしょう?

彼がやっているのは、「既存の予定調和」のぶちこわし。
そして「新しい予定調和」の構築です。

ですが、それができるのか?と考えれば、それは本来「知事では限界がある」事です。

なのに、いきなりトップダウンでゴリ押し。
しかも「予定調和でしか動けない」行政に「こちらの新しい方針(予定調和)に従えないならやめてもいい」という、『ルールから外れた』発言。

これでは、駄目です。

「新しい予定調和」は。「法令・条例など」で定める事。後は通達規則等で定めること。
簡単に言えば、定めるとしても「一定の手順を必ず踏むこと」。
これが本来の鉄則だったはずです。
(頭が固いといわれるかもしれませんが、ここから逸脱すれば「行政は長の恣意的判断(自由判断)で勝手にルールを変えられる」「現場判断で勝手にルールを作る事ができる」となります。だから、その危険性を排除するために『どんなによい事でもルールにのっとらなければいけない』というしばりがあります。)

今回は、ここから外れてしまった。だから「勝てない」と私は考えています。

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ここからが、一番の批判部分になりますが、

これが「素人知事がやった事」なら許せます。
素人なら「知らなかった」ですみます。

ですが、どうしても許せないのは橋下さんが「弁護士」だった事です。

私からすれば『お前、このシステム一番知っていたはずだろう!!』という事で、さらなる怒りと失望(絶望)を感じているのです。

弁護士と行政書士では分野が違いますが、それでも「行政」というシステムは知っていたはずなのです。
「法秩序」というルールを一番知っていて、その世界で生きていた人間のはずなのです。

なのに、感情にまかせて、道筋から外れてしまった。

だから駄目だ。と言っているのです。

しかも「行政」というシステムの仕組みを感情のあまり見失った状況なので、すでに『冷静な判断ができなくなっている』と考えているのです。
(見失ってなければ、あんな発言はしない)

確かに「綺麗な発言」「好感の持てる発言」なのかもしれません。
「大衆の支持率」は、とてつもなく高いのかもしれません。

ですが、「行政」という法秩序の世界で、その基本ルールを「骨の髄まで知っている人間」が『ルール無視の発言』をしてしまった。

だから、もう今後もダメダメだ、と言っているのです。
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長くなりましたが(というか相変わらず長文ですが)

他記事のコメントから抜粋しますが、
>「言葉」は大事です。でも柔軟に社会に居ててもらいたいなぁ。こういうお仕事されているなら尚の事。立ち位置が変われば意見も変わるのはおかしいですか?

これが、一般の考え方かもしれません。

ですが、行政ではここが逆なのです。

「行政」においては、民間と違って、『公共』という概念から、
「善悪」「好悪」ではなくて「適不適」「正誤」で動いている。

これが行動原理なんです。
どんな『腐った組織』でも行政である限り変わらない行動原理なのです。


だから、「言葉」も同じ。
行政を相手にしている時は、「善悪」云々ではなくて「正誤」「適不適」でしか判断できないし、してはいけない。
ここが「民事」とは異なる点です。

そういう意味からしても、今回の発言は、どこまでいこうと「不適」でしかない。
しかも『「弁護士出身」の人間が言うには、致命的な「不適」』という事です。
(素人知事なら「勉強不足で」とか「まだあまり知らなかったので」などと言って逃げ切ることができます。が、弁護士出身の人間では逃げられません。)

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後、大阪府に限った話ではなく、今、公務員批判が結構多いですが、お金の問題はともかく、「彼らの動きが鈍い」というような批判は少し間違っていると思います。
彼らは「言われたことしかしない」のではなくて、「言われたことしか『制度上』できない」のです。

ある意味パソコンと同じです。

ただ逆に言えば、一定の手順・ルールどおりに指示すれば、必ず「指示通り」動きます。問題なくこちらの指示通りに動きます。

ところが、一般人はここが理解できずに「何で言う事を聞かないんだ」と怒る。

私からすれば『それは、入力方法間違ってるからじゃん』の一言なんですよ。

……まあ「入力方法が無茶苦茶めんどう」という事もありますが。

後、「入力方法が複雑すぎる」というならば、行政のシステムメンテをしてくれる『議員』などを通して「入力方法の改善」を請求すればいい。

「入力方法がめんどうだ!!」って「パソコン」(窓口の役人)にどなっても、どうしようもないでしょう。

……それで動いてくれるなら、パソコンだってどれだけ楽になるか。


私達の場合は「どう入力すれば動くのか」を頭に叩き込んである。
で、動かない時も、「どこでエラーが出ているのか」自分で判断できる。

だから専門職なんですけどね。

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しかし何度書いても、橋下知事には同じ言葉しか出てきません。

:何でシステム(制度)を熟知しているお前が、あそこで怒るんだ!!
:お前は、エラーを直して正常化するのが今の仕事だろう!!

:……ああ、やっぱり正常な判断力失ってるなぁ

やはり、どうやってもこの結論に落ち着いてしまいます。

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今回、例えて言うなら

「駄目プログラム」で動いていた「低スペックパソコン」がフリーズして、「何でフリーズするんだ!!」って怒って「本体を叩きはじめた」ようなものです。

だから「駄目」なんです。

「一回頭冷やしてプログラムをじっくり組みなおせ。後、パソコンやキーボードを怒りに任せて意味も無く叩くな。新品は買えないんだよ!!」

この一言につきます。

しかも、叩いた事によって、今度はパソコン本体(職員)自体がまともに動かなくなり始めている。

「プログラム」を直しても、今度は「本体自身」が駄目そうです。


これで、両方直すっていうのは、どう考えても「二度手間」。
で「二度手間の原因」は、「怒ってパソコンを叩いた」橋下知事自身のせい。

「元々時間が無いのに、本体までおかしくしてどうする!!
 ぶち切れた精神状況でプログラムの見直しなんてまともにできるか!!
 もう無理、まにあわねぇ!!
 なにやってんだ。このバカ!!」

言うなれば、こういう感じです。
これが、公務員云々でなくて、「ぶち切れた」橋下が悪いという理由です。

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これはどんな企業でも同じではないでしょうか。

リストラなどのように「高スペックに買い換える」事ができるなら問題ないですが、それが望めないなら「低スペックのまま」壊れないように使うしかない。

当たり前の基本原則。
この部分は、絶対に忘れてはいけなかった事だと思います。

でも、怒りにまかせて忘れた。
怒りにまかせて叩いて、本体をおかしくした。

だから「駄目」なのです。
「あの時、あの場で言ってはいけないセリフ」でした。
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