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新任副市長の肩にすべてがかかってる2010年08月03日 00時24分02秒

<阿久根市>元係長復職へ 新任副市長が表明
8月2日11時45分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100802-00000032-mai-soci
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201008/2010080200174&rel=y&g=soc

 仙波副市長は会見に先立つ就任式で「本人の意向を尊重し、裁判所の決定を順守するという意味で、あすから職場復帰していただく」と述べた。一方で、処分を取り消した判決を不服として控訴した裁判については、継続する意向を示した。

記事抜粋

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 さてこの方、阿久根市長が議会の同意なしに選任するという暴挙によって副市長になった方で、多少、正当性に問題があるのだが、意外や意外、一発目が市長に対する反抗という事態になった。
 まあ、この人の経歴を見る限り、権力になびくタイプでは無さそうなので、今回も阿久根市長に呼ばれて副市長になったにも関わらず「正当性」をもって阿久根市長の意向に反する行為をしてのけたのだろう。本人も「是々非々で行なう」と言い切っていることだし。

 ただ、それでもまだ問題がある。

 「判決は間違っている」と控訴し『決定が確定していない』段階で、(確定していなくても)「裁判所の決定には従うべき」という判断をしてしまっている点だ。
 「確定していなくても裁判所の決定には従うべき」というなら、控訴はあり得ないし、逆に「控訴する」ということは「裁判所の決定には従えない」ということなのだから「裁判所の決定を順守する」という結論はありえない。

 結局、苦渋の決断とはいえ、完全な自己矛盾・ダブルスタンダードを引き起こしてしまっているのが今の状態だ。

 ただ、これは副市長を責める事はできないとも思う。

 今、復職させておけば、仮に裁判所が原審維持を認めた場合でも(というかまず竹原市長側の主張など認めないだろうが)免職期間については『8月1日まで』と市政への被害をある程度食い止める事はできる。
 一方で、もし控訴まで取り下げるように市長に進言した場合、市長の気分を害し自分の首が跳びかねない。この状況で、自分の首が跳べば、結局この問題については何も解決できないままさらに長期化しかねない。

 この2点を押さえたうえである程度の正常化を図るとすれば、確かにここが一つの落としどころだろう。

 副市長という立場でぎりぎりのところを攻め込んだ、という意味では自己矛盾を起こしているが高く評価できる内容だと思う。
 今回の判断を市役所側から見ても「当面の間、市長よりは信頼できる上司」として受け入れてもらえるのではないだろうか。

 今後、阿久根市はリコール活動によりさらなる混乱にみまわれることが明らかだが、正常化が図られるまでの間、阿久根市の生命線はこの人の双肩にかかっているといっていいだろう。

 とはいえ、この人自身を竹原市長が切ったら、さらに面白いことになるのだがね。
 さすがにそこまで周りが見えないという事はないとは思いたいが、竹原市長である限り予断を許さないというのが何ともいえないところだろう。

羽田の「ハブ化」は意味がない2010年08月04日 21時34分45秒

羽田国際便に期待膨らむ 成田とのすみ分けは?
8月4日19時26分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100804-00000616-san-bus_all

国際ハブ空港としての実力は? 羽田・新国際線乗降を徹底チェック!
nikkei TRENDYnet8月 4日(水) 11時 3分配信 / 経済 - 産業
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100804-00000000-trendy-ind

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 さて、羽田の国際化復活。
 ひとまずは『おめでとう』というべきだろう。

 が、羽田の国際ハブ化については問題があると思う。
 というより「羽田のハブ化」は必要なのかを考える必要があると思う。

 こう書くと「なら成田でやれるのか」とか「時代に逆行して」などと批判したくなるかもしれないが、その人たちはまず冷静に次の事を認識して欲しい。

 それは「国際化とハブ化は同一ではない」という事だ。

 これは、本来、別箇のものとして考える必要がある。

 ハブ空港とはAir to Air(飛行機から飛行機へ、国内線から国際線・近距離国際線から遠距離国際線)となる空港の事を指す。

 では羽田はどうか?

 羽田が成田より重要視されている主な点は「羽田から首都圏へのアクセスの利便性」だ。これは Air to Ground (飛行機から鉄道・自動車)を意味している。
 つまり羽田の主要目的に「Air to Air」は含まれていないのだ。
 そして今でもこの「Air to Air」については「脆弱」なのだ。

 本文記事でも実際に同様の事が指摘されている。

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 ただ、関連業界が活気づくのとは裏腹に、首都圏空港のハブ化には課題も残る。最大の問題は、国際線新乗降が、現在の規模では年9万回の発着に対応できないことだ。「本気でハブ化を目指すのであれば、早いうちに乗降を拡張するべきだ」と指摘する業界関係者もいる。
~~~~~~~~ 産経記事抜粋 ~~

 この「拡張」を離発着部門の強化と考える人もいるだろうが、それは大きな間違いだ。

 この時、一番強化しなければいけないのは「利用客が離発着する間(トランジットの間)」の滞在利便性だ。
「乗り換えている間・飛行機待ちの間、どうやって時間を潰すか?」という部分での利便性だ。

 そのため「外に出ることなくすべてが空港内・エリア内で完結できるように充足されていること」、実はこれがハブ空港に求められる条件だ。

 では、そもそも『空港内で別便に乗り換える客』にとって「東京までのアクセス」の利便性は問題にあるだろうか。
 また、そもそも「東京に近い」必要性はあるだろうか。

 はっきりいって『ない』。

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 これは、鉄道で置き換えるとわかりやすい。
 簡単にいえば「乗換駅」と「乗降駅」は機能が違うのだ。

 乗換駅に求められるのは「駅構内が充実していること」であり
 乗降駅に求められるのは「駅周辺が充実していること」だ。

 空港でも同じ
「乗降空港」では『空港周辺が充実していること』が求められ
「ハブ空港」では『空港内部が充実していること』が求められる。
「国際ハブ空港」では『制限エリア内が充実していること』が求められる。
(元々トランジットは「税関を抜ける事が許されない」のが前提。A国からB国へ行くのに、乗換空港だからといって勝手に「外に出て日本国内を歩ける」訳ではない)

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 制限エリア内にも飲食店はあるが、4階のフードコート以外は小規模なバー、カフェ形式の店舗のみ。フードコートもさほど大きくはないので、きちんとした食事を取りたい場合は出国前に江戸小路の飲食店を利用するのが良さそうだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100804-00000000-trendy-ind
TRENDY 抜粋
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 「国際トランジット」は「制限エリア内で乗換待機」しなければいけないのに「制限エリア内が脆弱」とはっきりと書いてしまっている。
 他の記事を読んでも、一般エリアや外部での充実は書かれているが、制限エリア内はほとんど記事にできていない。
 これで「国際ハブ化」などを目指すことなど到底無理だろう。

 最初から「視点が間違っている」と言わざるをえない。

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 このあたりで「なら成田は?」とか「じゃあ羽田が国際化する事に反対なのか?」と言い出す人がいるかもしれないが、それは『私のこの記事をきちんと読んでほしい』と指摘しておきたい。

 私は「国際化」が問題だと言っているのではない。あくまで「ハブ化」を目指す姿勢が問題だと言っているのだ。

 羽田もそして少々微妙だが成田も「国際化」する事自体には問題ないと思う。
 特に羽田が「東京に近い」という事は、非常に意味があると思う。
 だが、これは、都心への「乗降空港」としての利点でしかない。
 「ハブ(乗換)空港」としての利点にはまったく繋がらないのだ。

 元々、羽田も成田も「東京に来る人」を目的とした『乗降空港』でしかない。これを無理に「国内国際線の乗換」(ハブ空港)機能まで持たせようとするから、チグハグになっているのが現状なのだ。
 
 なのに、今回、羽田が国際線化することになったからといって「ハブ(乗換)機能を追加」しようとしている。

 この姿勢・視点が「間違っている」と言っているのだ。

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 はっきりいって、ハブ化を目指すなら「ハブ化すること」を前提に置いた計画を元に空港を選定した方がいいと思う。

 今のように、「東京を利用する人」を主眼においた「乗降空港」としての羽田に無理矢理「ハブ機能(乗換機能)」を付け加える。
 これは鉄道で言えば、「乗降駅」兼「乗換駅」として機能していた東京駅が限界に達したから「乗換部門」を品川などに分散を図っていたのに、再度、東京駅に「乗換」も集中させるようなものだ。
 明らかに無駄が多く失敗することは明らかだろう。

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 繰り返すが、「地上と空」を結びつける意味では羽田から国際便が飛ぶことには、それはそれで意味があると思う。
 だが「東京に関係の無い」地方と世界・世界と世界を結ぶという意味では、羽田にこだわる理由が存在していない。

 その点をもう一度考えるべきではないだろうか。

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 なおこの話については、自記事
思いつきを垂れ流すのはどうだろう… 「羽田ハブ計画」 ―
2009年10月13日 22時30分39秒
http://kusuriyasan.asablo.jp/blog/2009/10/13/4631316
後段 ○「ハブ空港」に関する考え方の間違い○
を読んでもらいたい。

 政府主導で補助金を出すなりして離発着料を下げ、さらに空港内部施設を拡充していけば、「乗降空港」としての能力が低いが規模だけはでかい関西国際空港を「ハブ(乗換)空港」として再生することが最も有効的だと思う。
 結果、羽田・成田?・関空さらには伊丹(大阪への乗降空港)まで有効活用できるのではないだろうか。

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に、しても色々な情報を見る限り、
「羽田から飛び立つ」ツアーや「羽田で降りて」東京見物やディズニーランドへのツアーが計画されているようだが、どう考えても「乗降」が基本であって「飛行機同士の乗換(ハブ)」の考え方じゃないだろう、それは。

 なぜ、これが「主力」なのに「ハブ化」などといっているのだろう?
 まったく違う機能なんだがなぁ。
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