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ダイヤモンド・ザイ「労働者への高負担」を前提とした改善を推奨する2013年01月05日 20時16分35秒

マクドナルドが始めた60秒ルール導入に見る、外食産業の生き残り戦術!保田 隆明
ダイヤモンド・ザイ 1月5日(土)14時21分配信(Yahoo)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130105-00029955-zai-bus_all&p=1

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今回のキャンペーン、客からも現場からも不平の山なのは当然だろう。
なぜなら間違った方向性に進んでいるからだ。
まあマクドナルドの馬鹿さ加減は色々なところで語られるので、ここでは置いておくとして、問題なのはこの記事の方。論外の方向に進んでいるとしかいえない。


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各店舗のカウンター数や宅配用のバイクの数は限られている。売上を伸ばすには、客単価を引き上げるか、オーダー数を増やすしかない。今まで90秒で商品を届けていたところを60秒に短縮できたなら、単純計算すると売上は1.5倍になる。もしオペレーション上のコストが変わらないのであれば、増えた売上はそのまま利益となる。
(記事より)
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 今まで「90秒で処理していた」労働者(バイト)に「60秒で出すように指示する」しかも何ら機材の効率その他は変えずさらに給料もそのまま、確かにコストは変わらないかもしれない。だがこれは、単に「1オペレーションあたりの労働報酬を下げている」ということになる。これを賞賛するのはいかがなものだろうか。

 『売上増に貢献したバイトの報酬は実質低下させる』のが、正しい経営戦略。
 この記事を書いた人は「もっと社畜を増やすべき」といいたいのだろうか。
「社畜」奨励を公言するとは大したものだと思う。


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マクドナルドはこれ以外でも携帯で事前にオーダーできるサービスを開始したり、客が店頭のカウンターで迷う時間をなくすためにカウンターからメニューを撤廃するなど、客からオーダーを受ける時間の短縮化に懸命である。それは全て回転率の上昇のため、と言える。

 今や事前に集めた豊富なデータを基に、マクドナルドに来店する客のオーダーの傾向を分析し、例えば、「見た目は30代男性、スーツ、1人で来店」など、その顧客が注文するであろう商品を事前に予測することもある程度は可能であろう。

 そうなれば、さらに商品を提供する時間は短縮化できるかもしれない。おそらく将来の行き着くところは、そういう姿だと思われる。今回の60秒の取り組みはそういう最終型に向けての一里塚と思われる。

 その他、客のオーダーする時間を短縮化するには、メニューのシンプル化があげられる。メニュー数が少なければ少ないほど、迷う必要はない。
(記事引用)
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 これは端的にいえば「客にメニュー選択する自由を狭めた」結果、達成されることになる。
 『客の回転率を上昇するため客の自由を奪う』事が正しい経営戦略。この記事を書いた人物はこう言いたいようだ。
 最後は『客に選ばせず、店側から事前に予測した商品を売りつければいい』とすら言っているようなものだ。

 確かに、客商売のお店で客に選択させる自由を奪うために「ラーメンのみ」や「コースのみ」という店は多数あるが、これが「経営として正しい姿、飲食店として正しい姿」などと思うのだろうか。
 そもそもこのような押し付け店の場合、その押し付けメニューを好まない客は二度と来なくなる。
 結果、客数自体は減少するというのが、一般的に言われていることだ。このような話すら知らないのだろうか。

 今回の記事、明らかに記者の見識を疑わざるを得ない。
 この程度の認識で記事を書いているのが「ダイヤモンド社」の記者の一般的な能力だとしたら、ダイヤモンド社は非常に問題のある出版社ではないかと思う。


※調べたところ、この記事を書いた保田 隆明氏は、小樽商科大学大学院(MBA) 准教授で、いくつかの文献も出しているらしい。
 このような見識で、講義をしているのだとしたら小樽商科大学の質も知れたものだといえるのではないだろうか。

利用者の事より企業優先2012年09月27日 17時35分22秒

LEDの国内規格統一、電機団体がJIS申請へ

読売新聞 9月27日(木)8時3分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120927-00000234-yom-bus_all

 東芝や三菱電機など大手電機メーカーでつくる業界団体「日本電球工業会」が、国内で主に2種類に分かれているLED(発光ダイオード)照明の規格を統一するため、27日に日本工業規格(JIS)の取得を申請することが分かった。

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 これでLEDの普及はさらに遅れることになるだろう。
 なぜなら、新方式では既存の口金を交換する以外にLEDにする方法が無い上に、一旦、LEDにしたら今度は通常の蛍光灯には戻せなくなるからだ。
 設備を「LEDに『しか』変更できない」のと「LEDに『も』変更できる」状況、 多様性を考えれば、企業も消費者も後者を選択するのが自然な流れだろう。

 にも関わらず「LED以外に認めない」口金方式で規格統一をしようとする。
 これは一体どういうつもりなのだろうか。
 
 今回の規格統一、消費者側の事を考えての行動ならまだしも、結局、企業側が「既存口金でのリスクを負いたくない」「既存口金での安全コストを軽減したい」という理由での導入が目的となっている。
 言い換えると、自分たちがコスト・リスク負担をするのが嫌だからJIS規格にして、消費者に負担させたい、ということだ。

 このような企業の姿勢・業界の姿勢で、消費者が「仕方が無い」と蛍光灯からLEDへ当然のようにシフトすると思っているのだろうか?
 消費者がシフトするのが当然だと思っているのだろうか?

 根本的に考え方が間違っているとしか思えない。

 このような姿勢で製造業が進んでいく限り、LEDの推進など夢のまた夢だろう。

「適材適所」こそが基本2011年10月25日 03時35分05秒

あなたの周りの残念なミドル
事実しか見えない「こうなってますおじさん」
小林 暢子 2011年10月24日(月)
日経ビジネスオンライン

本来「事実を見る事」しかできない人というのは、確かに世の中に存在する。
 そして運悪くこの手のタイプが中間管理職になる場合もある。

だがこの時、「こうなってます」おじさんを責めるのは問題があるだろう。

そもそも、このタイプの人間の能力はどこにあるのだろうか。この人はまったく能力が無いわけではない。「こうなってます」と正確に伝える事はできるのだがら『状況から事実を正確に把握し伝達』する能力すなわち情報収集・分析能力は非常に高いともいえる。
 では、この人に不足しているのは何か。
 それは、情報から自分が生み出さなくてはいけない「洞察力」「発想力」の部分だ。
 この事は記事自体でも書かれている。


この人は確かに中間管理職としては失格だろう。自分でもそう考える。なぜか。

それは、そもそも「管理職」に求められる能力の一つが「洞察力・発想力」すなわち自分で考えを生み出す「創造力」だからだ。

その「創造力」の無い人材が「創造力」を必須とする「管理職」にいる。
 これは例えていえば、長距離打力が必要な4番バッターに守備力が高いだけの選手を置くようなものだ。

このようなミスマッチ状態ではうまくいくはずがない。
 


ではこの時、組織としてはどうやって対応したらよいだろうか。

個人としては「頑張って創造力をつけましょう」という話で済むだろう。
 だが、組織として見れば話は違う。
 人は人に「創造力」を「教える」事はできない。
 それは記事でも書かれている。

 

それがね、僕にも分からないのよ。前職の時もいろいろ議論したんだけどねえ。分析は教育できるんですよ。アナリストなら株式相場の読み方を体系的に学ぶとか。でも洞察力には学習材料が無い。洞察力の無い人の課題は分かるんだけど、それをどう上げるかという方法論はなかなか、ねえ。

 

創造力を「鍛える」事はできる。だが「教わる」事はできない。
 

コレコレこうすれば創造力が付くという定型的な方法というのは存在しない。何度も自ら発想し洞察し続けた結果「自分なりの創造力」が自己内部に構築されていくのだ。

実際、ドラッカーも著書において次のように述べている。

 

本書は教科書ではない、その理由の一つは、成果をあげることは学ぶことはできるが教わることはできないからである。つまるところ成果をあげることは教科ではなく修練である。

 ドラッカー名著集 1「経営者の条件」 P.218 ダイヤモンド社

 

「創造力が付く」ように教育する事は不可能だ。
 では「創造力が無い」人間はどのように扱ったらよいのだろうか。

 

答えは簡単。

 

守備力が高く打力の無い選手であれば、4番バッターから外せばいい。
「創造力が無い」人間ならば、「創造力が必要な部門」から外せばいい。

 

それだけでいい。

 

ただこの時注意しなければいけないことがある。それは、これを降格人事としてはいけないということだ。あくまで不適切な「中間管理職」から外して最も活かせる部門に置くための人事、即ち「適材適所を貫く」ための人事異動として徹底することだ。

そもそも問題なのは、この人の「個人的資質」ではなく「適材適所という基本概念から外れた人事」を行った「人事管理」の方にある。

人事がうまくいかなかったときには、動かされた者を無能と決めつけてはならない。人事を行ったものが間違ったにすぎない。マネジメントに優れた組織では、人事の失敗は異動させられた者の責任ではないことが理解されている。
 

重要な仕事をこなせない者をそのままにしておいてはならない。動かしてやることが組織と本人に対する責任である。仕事ができないことは本人のせいではない。だが動かしてやらなければならない。

 ドラッカー著「経営者の条件」 P.8

 

人事面でのミスマッチという失敗が、ミスマッチされた本人の責任になる。そのような組織では個人が安心して働くことなど不可能だ。なぜなら他人のミスで自分が裁かれてしまうという事なのだから。

ところが、未だに多くの企業がミスマッチの責任を本人に負わせ、負わされた本人にミスマッチを解消する努力を要求する。

これでうまくいくはずがない。

あくまで「適材適所」に徹する、これこそが基本原則にして最も有効な解決方法でしかないのだから。

 

ところが、この記事を書いている筆者自身は「だから能力を付けましょう」論に陥ってしまっている。

 

業界を問わずに存在する「残念なミドル」とは。いくつかのタイプを取り上げ、その脱却法を紹介する。

 

それが、この記事自身を「残念な記事」にしている原因なのだろう。

24時間「運用」とは何か?2011年10月21日 19時33分36秒

羽田国際化1年 「24時間」看板倒れ 成田と一体運用 ハブ化に課題
フジサンケイ ビジネスアイ 10月21日(金)8時15分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111020-00000012-fsi-bus_all

羽田国際化1年 アジアハブ空港、道遠く 成田との一体化課題
産経新聞 10月21日(金)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111021-00000111-san-bus_all

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 「24時間運用する」ということは、単に「24時間離着陸できる」ということではない。

 まあ、計画が出たときや去年の開業前に自分のブログでも想定される問題点を書いたのだが、それも含めて羽田は未だに「とりあえず開業してみた」レベルの運用のままのようだ。
お話にならない。

思いつきを垂れ流すのはどうだろう… 「羽田ハブ計画」
http://kusuriyasan.asablo.jp/blog/2009/10/13/4631316
羽田の「ハブ化」は意味がない
http://kusuriyasan.asablo.jp/blog/2010/08/04/5268418


 今の羽田空港は「どう運用するか?」という、グランドデザインなしでの思いつき24時間運用が祟ってるとしかいいようが無い状況だ。

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 で、この手の話をすると「じゃあ成田は便利なのか」という論にすぐ走る人がいるが、はっきりいって、それは論理のすり替えでしかない。

 なぜなら、「羽田の深夜アクセスの不便さ」や「空港内滞在性の悪さ」は成田とは関係ない『羽田独自の問題』でしか無いからだ。

 本来、「成田廃止論・棲み分け論」は、「羽田の昼間利用率が増加する」というだけの話であって、「羽田の深夜運用の向上」とはまったく関係のない話だ。

 だから、ここで「成田論」を持ち出すのは『筋違い』でしかない。

 あくまで問題解決のポイントは「羽田空港」の深夜運用自身にあるのだ。

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 単純に言えば、「羽田の24時間運用」をうまくいくためには、「深夜の羽田空港」の価値を向上させる以外、解決方法はない。

 そのためには、羽田空港に「深夜でも」アクセスしやすくするか、羽田には(または羽田からは)「通常アクセス」で対応し、「羽田空港に深夜滞在する」人の「深夜空港滞在性能」を向上させるかしかないだろう。

 しかしながら、深夜のアクセス面強化については「空港外の交通手段」の問題となるため、簡単に強化することは難しい。

 なら、今、打てる手は自然と一つに限られてくる。

 それは「昼間・深夜を問わず、24時間『いつでも』空港内で不便を感じない」ようなグランド設備を拡充させることだ。

 ところが、誰もこの点を真面目に考える人がいない。

 これでは羽田空港の「24時間運用」の利点は殆どいかされないといっていいだろう。
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 ちなみに、個人的意見でいえば、最も簡易で効果的なすぐできる手段として、空港内(制限エリア内)にネットカフェ件漫画喫茶を作る事を推奨したい。

 はっきり言って2~3時間、簡単に時間を潰せる施設だし、外国人からしても、最初に日本文化としての「知的産業」に触れる事ができる施設になる。

 ついでに日本文化やジャパニメーションを紹介するグッズコーナーでも作れば、収益も非常に高く見込めるのではないだろうか。

 間違いなく、黒字運営が見込める設備だと思うのだが、どうだろうか?
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 最近のテレビの特番もおかしなもので、「昼間の羽田」は異様に宣伝しているが、「深夜の羽田」を報道する番組はほとんど無い。

 これで「深夜の羽田空港も便利です」と言い切るのは非常に問題があるのではないだろうか。

 少なくとも「深夜の羽田空港」を語るのであれば、「深夜の羽田空港」を映すべきだと思う。
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 実際、今日の夕方のニュースでも羽田を取り上げる時に、品川プリンスのディナーや附属水族館?のアシカショーを映していたが、これは「深夜に離着陸する」客に関係のないサービスだ。

 羽田空港を「国際・国内線運用」することと「24時間」運用することはどこまでも異なる視点で考える必要がある事を理解して考えるべきだろう。

「目先に囚われない経営」が基本2011年07月29日 16時28分21秒

避難民も寄りつかない旅館」は、なぜよみがえったのか
震災に負けない人々(11)平田裕一・向瀧社長
内藤 耕  2011年7月26日(火)
日経ビジネスオンライン
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20110711/221413/

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 この記事は、あまり参考にならないだろう。
 なぜなら、この旅館の利用者数が一旦激減した原因は、旅館や周囲の観光資源そのものにあるのではなく、旅館と顧客を結ぶ「流通」のラインが地震により不安定になり「通常の『顧客の移動』」が確保できなかったからという「外的要因」が主なものだからだ。

 そのため、外的要因が改善されれば、顧客・旅館周辺、双方に問題が無い以上、回復方向に向かうのは当然だ。
(とはいえ、震災による顧客サイドの状況変化や中間地点の東北地方全体で未だ不安定な部分があるため、完全に回復する事は現段階ではのぞめないだろうが。)

 ただ、この記事で注目する点があるとすれば、それは目先の「顧客数(収入)」を確保するために、「流通」の変動という外的要因に対し「旅館のサービス」という本質そのものを変えて対応しなかった事だろう。

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 確かに「避難民向けサービス」を提供すれば、当時の状況から考えると一旦は「顧客数」や「収入」を維持できるかもしれない。だが、そのためには「サービス内容」を変える必要がある。
 その場合、中間の「流通」ラインが回復した後を考えれば、困ったことになっていただろう。

 なぜなら、回復後に、この旅館では「今までの顧客」にも「今までと異なる新サービス」を提供することになるからだ。

 この「新サービス」は、避難民向けに提供してしまった以上、避難民の利用が完全に無くなる提供する必要がある。提供途中でサービスを変更するという事は許されないものと考えるべきだ。

 この場合、今までの顧客の嗜好と新サービスが合えば問題ないのだが、もし合わなかった場合、顧客はその旅館から離れていく事になる可能性が高い。
 つまり「新顧客」のために「旧顧客」が切り捨てられる状況を招きかねないのだ。

 それでも、新顧客の利用が恒常的に続くのであれば、「サービスの転換」としては一般の企業でもよく見られる事であり問題はない。
 だが「新顧客」は「一時的避難」という状況下での利用に過ぎない。現状の問題が解消されれば、避難民は「元の生活」に戻り利用数は減少するだろう。
 新顧客は「避難民だから」という理由での利用であり、あくまで特殊な条件下による一時的な利用に過ぎないからだ。

 また、彼等が「一般の状況」に戻った後でも「これらのサービスを利用する」のかといえば、それはまずありえない。
 「避難民であるから」利用していた以上、「避難民でなければ」利用する理由がないからだ。

 では、彼等避難民が「通常の客として」利用するだろうか。
 これもあまり望めないと考えた方がいい。
 なぜなら彼等にとってこの旅館は、今まで「通常」利用をしていなかった旅館である以上「通常に復帰」した状態で利用するかといえば、明らかに難しいと考えるのが正しいからだ。

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 結局、この旅館が「臨時」の突発的な需要に対応し「サービス」そのものを変えてしまった場合、「臨時」が去った後は「変えてしまったサービス」だけが残る事になり、それまでの「事業戦略」そのものが崩壊していた恐れがあったのだ。

 今回、この旅館では「事業戦略」そのものを維持し続けた。
 これが生き延びた最大の要因と言っていいだろう。

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 とはいえ、立てた「事業戦略」に固執し続けるのが良いとは、私は言わない。
 今回のような状況においては「事業戦略」そのものを大幅に見直した方がいい場合もあるからだ。

 ただ「目先の利」に囚われて「戦術面での変更」で短期的な維持を図る事だけはしてはならない。
 「戦略あっての戦術」であり、戦術から戦略が考えられる事はありえないし「局地的な勝利」の積み重ねで「戦略」での勝利を得ることは不可能だからだ。

 何よりも「戦略的思考」これが最初に必要であり、すべてはこの「戦略」から考えるべきだろう。

 実際、日経BPの記事にも、社長本人は意図してないのだろうが、それを思わせる内容が簡単にだが書かれている。
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>平田 地震でガラッと地面が揺さぶられました。しかし、後になって、お客様との関係も同時に揺さぶられたことに気づきました。集客をどこか別のところに丸投げしていたような旅館は、お客様と自分たちの間にあった旅行代理店も一緒に動いてどこかに行ってしまいましたので、お客様も一緒にどこかに消えてしまいました。そのような会社はなかなかお客様が戻ってきません。
(本文抜粋)
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 私自身は、集客を旅行代理店に任せる事を「悪」だとは言わない。手法としてはありだと思う。
 ただ問題は、旅館としての「顧客維持」をどのように「事業戦略」として考えていたのかだ。
「代理店が毎回連れて来る」ので大丈夫だというのであれば「代理店が連れて来なくなった場合」どのように対応するつもりだったのだろうか。
 自分の旅館には永久に「代理店が客を連れて来る」と考えていたのだとすれば、明らかにそのような旅館は「戦略的」思考に問題があったと言えるだろう。

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 まあ、最後の段落は「みんなで頑張ろう」的なもので書かれているので、本当にこの社長が「戦略的」に理解しているのかどうかは疑問だが、今回の件で言えば、「局地的な状況」に併せて安易に戦略変更をしなかった。
 それが生き残った秘訣だと言えるだろう。

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### 当事務所(というより『私』)では、短期的な収入その他「目先の数字」での判断だけでなく、長期的視点に立った「その企業の存在意義」などを含めた「戦略的思考」により経営サポートを行なっています。 ###
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