自分勝手に「花ゲリラ」

　代表選は馬鹿すぎるくらい馬鹿な話なので今回はスルー。
　というか、前にも書いたとおり「小沢支配」「独裁制」を脱却しないかぎり、民主党に未来は無いというのが自論だから。

　で、今回取り上げたいのは、

「ドル建ての米国債買わず」＝民主・中川氏発言で円上昇－NY市場
　5月13日11時1分配信 時事通信
　http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090513-00000041-jij-int


　……また、政治馬鹿が出てきた。

　確かにドルが不安なのはわかる。
　あまり米国債を買うべきではないという意見もわかる。

　だが、政権を狙う党であり政権を取った場合の財務大臣と見なされている人間が、「日本は次回米国債を買わない」と発言したら”世界”がどう動くか、まったく考えないというのはどうだろうか。

　現在、中国が経済力を大きく伸ばし力を持ち始めている。
　だが、これは中国「国土」が持つ「資源力」の話でしかない。
　また「あふれかえる人的労働力」の話でしかない。

　世界におけるアジアパワーの判断では、「知的創造力」という点においては日本は未だ高い地位にある事に変わりなく（最近、インド・シンガポール等に追いつかれてはいるが）
　更に言えば、日本という国の発言の信頼度は、自分が有利に立つために相手に対し嘘をつかない『馬鹿正直な国民性』とアジアの中でも『知的レベルが高い』という形で、国際社会においては非常に高い信頼度を得ている。
　しかも、日本は悪く言えば「アメリカべったり」の国だというのは、世界中に知れ渡っている。
　この、落ちぶれたとは言えアジアでの影響力の一角を担う国が「米国債は安全性が低い」などと発言すれば、国際市場はどう動くか。

　考えれば誰でも判るだろう。
　
　当然、「日本が言う以上、米国債・ドルは危ない」と判断するのが普通だ。

> ニューヨーク外国為替市場でドルが対円で売られる要因となった。
　実際、市場はこのように動いた。

　今、混乱状態にある世界経済において、たとえ本音であったとしても、さらに混乱・不安を招く発言を平気で行う。
　これで、どうやって世界的不況から脱却し、日本の不況改善を図れるつもりなのだろうか。

　麻生総理が漢字や空気を読めないとか、鴻池が女問題にだらしないというのも問題だが、「財務を担う者」として、今、発言すれば世界がどう動くか。そんな事も考えていないこの発言の方がより大きな「政治的問題発言」だという事をもっと理解すべきだろう。

　このレベルの人間達で「代表選」「次の政権」などと本気で言っているのだから、民主党は「十年早い」と言わざるをえない。

　なら「官僚支配体制でいいのか」という意見もあるだろうが、「今の民主党」による支配が「官僚」による支配よりマシだというのは、判断力に乏しい人間だろう。
　この考え方は「羹（あつもの）に懲りて膾（なます）を吹く」のことわざどころか、虎を追い払うために嘘つき狼に羊番をさせるくらい危険な考え方だろう。