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やっぱり今ひとつ納得いかないな……2008年10月19日 01時10分47秒

前回の代執行の続き
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20081016-00000542-san-soci

論調を読んでたりその他のニュースを見ていると、言いたい事は理解できます。
ですが、やはり橋下知事の正当性を主張する根拠がよく判りません。


確かに、幼稚園側はプロ市民のような怪しい人たちなのかもしれない。
それは否定できないのかもしれません。

ですが、「だから代執行は正しい」という結論はどうなんでしょう?

代執行が正しいかどうかは、それが「適切な目的をもって、他の代替手段が無い最終手段として行使されたかどうか?」という事のみが判断基準の基礎になると思います。

ところが、多くのブログでは「橋下知事が判断した事だから」とか「相手が胡散臭い連中だから」とか「子供を盾に取った卑劣な手段だから」というような「判断要件と関係無い条件」で判断しているように感じられます。

実際、今「ネット上の資料を見る限り」では、現時点(10月16日時点)で「収用しなければ予定日までに工事完了・供用ができない」という主張には少々疑問が生じています。

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※いつの時点かは不明ですが、当該場所航空写真。(グーグルマップ)
http://maps.google.co.jp/maps?sourceid=navclient-menuext&ie=UTF-8&q=%E9%96%80%E7%9C%9F%E5%B8%82%E5%8C%97%E5%B7%A3%E6%9C%AC%E7%94%BA&um=1&sa=X&oi=geocode_result&resnum=1&ct=image

および、第2京阪道写真(9/20時点)
http://www.kkr.mlit.go.jp/naniwa/03/05-14.html

(国交省浪速国道事務所HPより抜粋 http://www.kkr.mlit.go.jp/naniwa/03/index.html
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その他、【平成20年7月末現在】の土地買収状況やその他資料を見ても、「この土地」を高裁決定を待たずに10月16日に収用する意味が今一つ判りません。

……少なくとも30日の高裁判断を待つ事は出来たかと。

まあ、相手はその後、最高裁にまで訴えるかもしれませんが。

でも、それはそれで「国民が司法判断を仰ぐ事のできる権利」として法曹の人間ならば尊重しなければならない原則のはず。

これを否定するのはちょっとまずいと思うのですがね。

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後、橋下知事を擁護するというなら、
東京3環状路線(外環道・圏央道・中央環状道路)も否定しない(賛成派)という事でいいのかな?

橋下の強行はいいけど、石原などの強行については「独裁政治だ」って批判は筋が通らないはずだよね?

「どちらも賛成」というなら、ある程度、信念・考え方は認めてもいいと思うけど。

「知事」によって賛否を替えるっていうのは、政治じゃなくて感情でモノを言っている事になるんだけどね?

どうなんだろう?
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「感情論に持ち込んだ、園側が汚い!!」というのは簡単ですが、

「だから大阪府の収用はいいんだ!!」というのも、それはそれで感情に基づいた判断です。

ならば、”それ”も感情論ですから『許されない』と思います。

コメント

_ (未記入) ― 2008年10月19日 13時11分34秒

別に 国民が司法判断を仰ぐ事のできる権利 を誰も妨害していませんよ。代執行が行われたからと言って、高裁の審議が止まってるんですか?

きちんと法律で、裁判の進行中であっても代執行を止める必要はないと決められている事を法曹関係者が
自分勝手な法に書かれてすらいない理屈で問題だと主張するのは論外です。

さらに言えば、圏央道での最高裁の確定判決を見れば、今回の件も地権者側に勝ち目なんて無いでしょうし、
高裁が即時抗告を受けたのが今月なのに、今月中に決定が出る予定って事は、どういう意味を持つのか
法曹関係者なら簡単に理解できますよね?

_ TAKE(管理人) ― 2008年10月19日 23時51分38秒

コメントありがとうございます。

「今回、このタイミングで行う事の『』政治的観点からのメリットデメリット』」に基づいた批判その他については、前回の記事で一回書いているので今回は省きます。

で、今回の記事のポイントは「様々なブログその他周囲の論調」がメインです。

先に書いたように、「ほとんどの論調」が「子供を盾に取るほうがおかしい」という『感情論』で話をしている。
それが「変だ」と言っているのです。

そしてコメントについてですが、
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>きちんと法律で、裁判の進行中であっても代執行を止める必要はないと決められている事を法曹関係者が
自分勝手な法に書かれてすらいない理屈で問題だと主張するのは論外です。

さらに言えば、圏央道での最高裁の確定判決を見れば、今回の件も地権者側に勝ち目なんて無いでしょうし、 高裁が即時抗告を受けたのが今月なのに、今月中に決定が出る予定って事は、どういう意味を持つのか
法曹関係者なら簡単に理解できますよね?
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その通りです。

ただし、その事をきちんと認めるならば、

『その他の場合の「係争中の代執行」についても、感情論での文句は絶対に許さない』という事が前提でなければおかしなはずです。

ですので(未記入)さんのような方なら、

今回の件だけでなく、他の場合の「係争中の代執行について」も感情論での文句を言わないのでしょう。
きっと、きちんとした分析・理論で文句を言われるのでしょう。
それは、一番大切なことだと思います。

ですが、多くのブログ記事の方々はどうでしょうか?
私としては、そこの部分が今ひとつ信用できません。

基本的に、石原知事だけの話でなく、今後、「いかなる代執行においても、係争中の代執行は合法である以上、文句を言わない」(感情論で「自治体側がおかしい」「市民の権利を守らないから駄目なんだ」などといわない)
という事が守られる必要があると思います。

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今回、(未記入)さんは、的確に法理論を書かれました。ですから、未記入さんはきっと、

「橋下知事の時は係争中の代執行」を正しいと認めながら、 「他の知事・国による係争中の代執行」については間違っている・権力の横暴というような、『いいかげんなダブルスタンダード』は絶対に許さない。と徹底されているのでしょう。

ならば素晴らしい事だと思います。
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ご意見をいただけました、「ダブルスタンダードを許さない」(未記入)さんのような方が増える事が望ましいと私は思います。

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なお、「じゃあお前はどうなんだ?」という意見があるでしょうが、前記事から『すべて』

・「代執行に違法性は無い」
・しかし「政治的観点」からすれば、今回の代執行という選択はベストな選択ではない。

この一点でずっと書いています。

これは、ダブルスタンダードじゃないと思うのですが、いかがでしょう?

_ 学生 ― 2008年10月20日 20時06分51秒

みんなが代執行法や行政事件訴訟法をしってるわけではないから、感情論で批評するのは、あたりまえでは?

批判すべきは、きちんと「適法性はある」、という事実をつたえず、橋本さんをヒールにしたてて国民の関心を買おうとする、商業主義にかたよったマスコミの報道姿勢でしょう。

たぶん、橋本さんも弁護士だから、なんらかの適法性についてのコメントはしてるはずです。

_ TAKE(管理人) ― 2008年10月20日 21時44分43秒

学生さん、コメントありがとうございます。

「マスコミの報道姿勢が悪い」
「園側の運動が悪い」
そのような意見はあっていいと思います。

ですが、
「だから橋下知事は正しい」 というのは違います。

それは決して「正当性」の理由にはなりません。

法を語るなら「法的観点」で、
政治について考えるなら「政治的観点」で語る事が常に必要です。

確かに「人間の感情」という事を「観点の一つ」としておく事は大切です。

ですが、結論においては”多少感情論が加味されたとしても”、どこまでも「政治的観点・法的観点」による冷静な判断が必要です。

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知らないのだから「感情論で批評するのは当たり前」「感情論で政治を判断するのは当たり前」

それでは「その時のブームや感情だけで政権を選ぶ」という衆愚政治にしかなりません。

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今、政党批判・政治批判をする方が多くいます。
確かに「不平不満」を感じるのは当然な状況下も知れません。

ですが、その解決を探す時に、感情論で批評し感情論で判断・投票するようでは話になりません。

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結局、あなたが言っている事は、

「政治を知らないから適当にそのときの気分で政党を選ぶ。それで構わないのだ。」
と言っている事と同義です。

結果が”自分に返ってくる”政治について、そのような考えで判断するのは問題だと思います。

_ TAKE(管理人)追記 ― 2008年10月20日 21時48分03秒

後、
「知らないのだから、その時の感情で批評しても構わない」というのは、どうでしょう?

それは、”自分の発言”を軽んじている(責任をもてない)考え方だとしか思えないのですが。

_ (未記入) ― 2008年10月21日 13時12分31秒

少々誤解されているようですが

感情論ではない判断をするには、適切な知識が必要で、それを提供するもマスコミの役目でもある。しかしそれがなされていないのが、問題の本質であると私は述べています。もちろん、主体的に知ろうとしない態度はもんだいですが。だから、問題意識のの根本は、貴殿と私ではそう変わりがないと思います。

あと、「だから橋本知事が正しい」とは一言もいってません。「知らないのだから、その時の感情で批評しても構わない」ともいってません。

乱暴な言い方をすれば、私の意図は、貴殿の発言が「法律も知らずに感情だけで馬鹿なことをいう国民がいる」という風にきこえ、それは専門家の驕りではないかということです。

_ TAKE(管理人) ― 2008年10月21日 16時58分26秒

コメントありがとうございます。
確かに少々誤解していたようです。
そのことはお詫びします。

ただ「専門家の驕り」というよりも、

少なくとも一手間かければ、今、ネット上ならマスコミ以外の情報も手に入るはずですし、
また、たとえマスコミからの情報がメインであったとしても、その判断を「感情論で行わない」事は誰でもできるはずです。

なのに、そのような事をやりもせずに、ただ「感情のまま批判を垂れ流す」。
そのような人たちを肯定するつもりはありませんし、そのような行為を「仕方が無い」などとあきらめる事もできません。

なので、このような発言になりました。

ですので、
>「法律も知らずに感情だけで馬鹿なことをいう国民がいる」

というのではなく、
「『何も考えず』に感情だけで馬鹿な事をいう人が」いて、
 「それは間違っている」という事を言いたいのです。

これは別に専門家の驕りでも何でもなく、私としては当たり前の事だと思っています。
(読み手が不快に感じるかもしれない、過激な書き方で書いてはいますが)

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・確かにマスコミは腐っている人が多いかもしれない。
だからと言って、その受け手側(国民)が「馬鹿のままでいい」という事にはならない。

これが私の考えです。

ですから、おそらく問題意識の根本は同じようなモノだと思います。
ただ私としては、その改善をマスコミなどにも当然求めますが、それ以上に「受け手」の側が正しく判断すべきだ。と考えています。

 どんな悪情報であれ、どんな過激な発言であれ、その内容を「正しく受け止めて判断すれば」、たとえ「カス情報」であっても十分有効的に利用できるでしょう。
 逆に、どんなに有益な情報であっても「受け手が正しく受け止められない」のであれば、それでは何の価値もなくなります。

----
 ですので、「与えてくれる側の正常化」を期待するよりも、まずは「受け止める側の正常化」を構築する方が先だと思います。これが私の考え方です。

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