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新聞が衰退する2009年03月07日 10時04分22秒

日経BP社。
http://www.nikkeibp.co.jp/

このサイト、結構気に入っていて、週に何度か見に行っている。
はっきり言って「無料記事」しか読まないのだけど、それでも分量が多すぎて全部目を通すのは無理。
日経を毛嫌いする人もいるようだけど、ちゃんと意識して”ある一つの視点”として捉えて自分なりに同意・反論等をしっかり付けていけば非常に有効なサイトだと思う。

で、私がよく読むのがNBオンライン(ビジネス)のところ。
http://business.nikkeibp.co.jp/

特に「熱血!会計物語 ~経理部長、団達也が行く」は、さくさく読めながら基本を思い出す事ができて、また物語としても結構面白くてお奨めだ。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/pba/20080825/168733/

まあ、それはさておき。
今日取り上げたいのは、これ。

マーケティング ゼロ  著:関橋 英作(せきはし・えいさく)
第61回:若者に見捨てられた新聞に未来はないのか?
2009年3月6日(金)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/nmg/20090305/188197/

 読むと解るが、今回の話、はっきりいって「逆」だ。
 筆者のいう「新聞の価値」は、新聞とテレビ・ラジオしか無かった時の話であって、Webが進化することによって、新聞が失ってしまった優位性の部分でしかない。

> 一つの答えが、新聞は“世の中を瞬時にして俯瞰(ふかん)できる”。つまり、新聞を広げて上から眺めれば、見出しが飛び込んでくるということです。さらに、見出しの大きさで、その記事つまりその出来事の大きさが簡単に理解できるのです。

 ネットではこうはいきません。(以下略) --ここまで ---
---
 逆。「見出しの大小により記事の重要性を比較する事ができる」というなら、スタイルシートの設定などにより色・大小を変えるなどWeb上でも十分対応可能だ。
 記事を載せている日経BPのサイト自体、色や大小・強弱を付ける事によって記事を目立たせる工夫をしている。
 このレイアウト性は、今では新聞以上に(雑誌レベルまで)高められている。

---
> 危機は、読者の減少による統廃合。これは、現実の問題として忍び寄っています。一方、存在理由は、各新聞の視点の違い。つまり、各新聞の同じ出来事に対する“考え”の相違です。当り前と言えば、当たり前のこと。それを表現するために、論説委員がいて各新聞の見解を示しているのです。

 しかし、これで十分なのでしょうか。若者や読者にそれが伝わっているでしょうか。そうは思えない気がするのです。

 この“解釈の違い”こそが、新聞が複数、存在する意味。社会には、一つの固定された視点だけではなく、様々なモノの見方がある。ある情報には、複数の真実がある、ということが分かれば、いろんな意見を聞いてみたくなるはずです。それは、若者の成長を促すに決まっています。いや、若者だけではないでしょう。
--- ここまで ---

 これもおかしな話で、意見・見解を求めるのであれば、それは「各新聞社」のみの意見しか書かれない紙の新聞よりも、玉石混淆ではあるが”より多くの視点”を集められるWeb上の方が有利だ。
 実際、このサイトだって意見・見解を述べている(とは言っても「石」に過ぎないけど)。
 新聞社の社説などについても、現在では、ネットサーフィンをすれば簡単に比較できるようになっている。
(実際、3社共同の社説比較サイトもあるし)
新’s あらたにす
http://allatanys.jp/index.html

……

 このような点から考えれば、筆者の述べている紙媒体新聞の優位性・価値とは、逆に「ネットによって失った」部分でしかない。
 ここから考えれば、筆者のような考え方で紙の新聞の価値を高めようとすれば大失敗するだろう。

---
 とはいえ「新聞社の価値が無い」というわけではない。
 新聞社にはそれまで培ってきた、情報発信源としての信頼度は非常に高い。それは事実だ。
 そこで、 「新聞社が情報発信する時に、今まで以上に新聞社としてのブランドを確立するべきだ」という意見は、「新聞社の存在意義を高めるために」非常に有効的な考え方だと思う。

 ただ、どこまで言っても今ひとつ話がかみ合わないのは、今回の論点が「紙媒体の新聞部数の低下」からスタートしているところにある。
 だから「紙媒体ベースの新聞をどうするか?」という点について考えるというのが、最初の話だった。
 その点では、最初の『回収システム』はよい発想だと思うが、残りの点については「紙媒体での利点」というものではなく、「新聞社が情報発信において優位性を保つには」という視点でしか論じていない。
 気が付けば「新聞社の復権」という風に話が変わってしまっている。

 これでは、話としておかしくなるのは仕方が無いだろう。

「新聞社の復権」と「紙新聞の復権」はまったく異なる。
 それを勘違いして、書いてしまった今回の記事

 残念ながら「紙新聞の復権」という意味では、まったくピントはずれの記事だと言わざるを得ないだろう。

 紙新聞は減りつつあるが、ミニコミ誌、フリーペーパーなどは増大している。
 この事実から、なぜ紙新聞だけが衰退しているのか?
 と言う事をしっかりと見つめる必要があるだろう。

 実際、、私自身、新聞は「ネットで記事を拾った後の補足・知識固め」程度にしか見ていない事がある。
 下手をすれば3日間ぐらい新聞を見ない場合すらある。
「見出しだけ見て、情報固めはネット」という事もある。

 紙新聞の使い方が、昔とは違う。
 ここをしっかりと抑えておかない限り、紙新聞の復権は難しいだろう。

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