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政治状況を見ながら…あたり前だ!!2009年03月04日 19時08分20秒

例の小沢代表、西松建設献金問題。

色々、言っている人がいるが、はっきり言って「政治状況を見ながら逮捕に踏み切った」という事は、自分も肯定する。
ただし……

【小沢氏秘書逮捕】小沢民主党 賭けの「強行突破」
3月4日13時17分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090304-00000548-san-pol

【小沢代表会見詳細】(1)「(捜査は)不公正な国家権力、検察権力の行使」 iza ニュース 配信元:産経新聞
2009/03/04 10:31更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/227946/

西松建設献金で小沢氏公設秘書ら3人逮捕
izaニュース 配信元: 産経新聞 
2009/03/03 17:45更新
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/227762 他

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ただし、これは民主党やモノが見えていない人たちが言う「国策捜査」じゃない。むしろまったく「逆」。
『今』じゃなければ、逮捕できなくなるからだ。


「西松の件は、選挙後に逮捕摘発すればよかったはず」

民主党や支持するマスコミ、踊らされるブロガーはこのように言っているが、よく考えて欲しいと思う。

選挙により、民主党が圧勝し小沢代表が総理大臣になる。
この時、「小沢代表第1秘書」を逮捕・起訴する事ができるだろうか?

ちょっと考えてみれば、これが『不可能』になる事は理解できるだろう。

民主党が圧勝した時点で「法務大臣による指揮権発動」もしくは「指揮権発動をにおわせる形での捜査妨害」が行なわれる。
その時点で「巨悪を眠らせる事になる」。

これが、基本的な流れだろう。

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 元々、国策で政治家が捜査介入する場合、「逮捕・送検せよ」という指示はまず100%通らない。

 検察側は「負ければ自分の経歴に疵がつく」ので、8割以上の勝ちが見込めるものしか起訴しないし、逮捕自体、起訴に持ち込める見込みがなければまず行なわない。
 特に、今回のような野党第1党しかもほぼ与党と拮抗している党の党首関係を狙い打つ場合は『よほどの事がなければ確実に勝てる』場合以外、逮捕など行なわない。

 なぜなら負けたら自分達の立場(権威)が徹底的に叩かれる事が確実だからだ(場合によっては首が飛ぶ)。
 だから、どんなに政治家が「ヤツを逮捕しろ」といったところで、絶対に従わない。自分達が「勝てる」と判断した時にしか逮捕しない。「勝てる戦」しか絶対に行なわない。

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 しかし「政治が捜査に介入する」という事がまったく無いのかと言えばそんな事は無い。
 だがこれは、「逮捕しろ」ではなくその逆「捜査を打ち切れ」という介入だ。
 
 「逮捕・送検できるだけの証拠その他」がある。または取れる事が判っている時に、強引な捜査介入を行い、「大物政治家に疵がつかないように」手打ちをさせられる。

 このような「検察不行使」の介入が行なわれるのだ。

 実は、この不当な「仕事をするな」という介入こそが、検察が最も嫌い、最も憎む介入だ。

 司法試験を潜り抜けた検察官は、「法律のプロ」としての自覚・プライドがある。そのプライドを持って仕事をしている。この「プライドの高さ」はすさまじいもので、プライドにしがみつくあまり誤認捜査でも修正する事ができずに冤罪を生み出してしまうぐらい、限度を超えたプライドを持っている。
 それだけのプライドを持った彼らが、いい加減な選挙を潜り抜けた程度の(失礼)「法も知らない」素人政治家連中がのたまう『真面目に仕事するな』命令に従うのは、屈辱としかいいようがない。
 難しい試験を潜り抜けたエリートだからこそ、より屈辱に感じるのだ。

 だから、彼らは「絶対に捜査介入(捜査妨害)されないように」慎重に慎重を重ね動く。
 どこまでも徹底的に政治家の介入を嫌う。

 これが、検察の基本思考であり、大物政治家がらみの問題の時の対応だといえる。

 ロッキードやリクルートコスモス事件などを見れば理解できるだろう。

 この事を理解できずに、「国策捜査だ」などという人「逮捕した事」を責める人は、司法の仕組みや「起訴する」という事の重さを理解できていない人であり、検察に「仕事をしない事」を要求するという、間違った考え方しかできない人だと言えるのではないだろうか。

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 繰り返すが、今回、彼らは逮捕にまで動いた。

 これは「今なら妨害を受けることなく起訴まで持ち込める」という判断。逆に言えば「選挙後では妨害を受けて不起訴処分にさせられる」という判断だろう。

 これは確かに「政治状況を見据えた」判断だと思う。

 だが、これは自民党を利するための判断ではない。
 明らかに「選挙後の不当介入」を回避するための判断だ。

 これを、間違っているというのであれば、
 「政治家が不当介入して捜査妨害する事は正しい」
 という事を認めてしまう事に繋がるだろう。

 検察としてはこんな事絶対に認められない。
 だからこそ、今回、どれだけの反発があろうと逮捕に踏み切ったのだ。

 『巨悪をねむらせない』

 最近、不祥事などが続き権威が失墜している司法の中で、それでも、まだ「闘う検察」の意識が残っている。東京地検特捜部の「あり方」は高く評価すべきだと思う。

 これを「評価できない」と言う人は、検察に「仕事をするな」と要求しているのだという事を自覚して欲しいと思う。

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話はずれるが、今だからこそ改めて言いたい。

『だから、あの時、立っておけばよかったのに』

自記事
『……終わったな』 ― 2008年08月22日
http://kusuriyasan.asablo.jp/blog/2008/08/22/3706179
『「勝つための布石」を理解できていない人達』 ― 2008年08月23日
http://kusuriyasan.asablo.jp/blog/2008/08/23/3707129

だ~か~ら~ あの時、野田さん立っておくべきだったのに~
あの時、負けてもいいから一度立っておけば、今の時点で
「野田党首」という目も十分あったのに~

戦況をしっかり読めよ~。
単なる、昔ながらの「集票力」視点じゃ「自民党と同じ」というかプチ「自民」でしかないから意味が無いって、言ってんじゃんよ~。

千葉県知事選が月末にあるというのに、このていたらく。
まあ、知事選に今回の影響はほとんどないだろうけど、でも国民の政治離れは加速するんだよ~
勘弁してくれよ~

コメント

_ scep ― 2009年03月04日 23時10分28秒

久々の記事、お待ちしておりました。

逮捕のニュースを見たとき、確かに「逮捕まで踏み切ったってことは、検察側は相当掴んでいるんだろうな。」と思いました。選挙で民主が圧勝した場合の指揮権の発動までは思い及びませんでしたが、同様の思いはありました。

一方で、政治家の介入として、「逮捕しろ」と言う類のものでなくても、自民が情報を握っていて、それを検察側にリークしたということは無いのでしょうか?(漫画の読み過ぎ?)

_ TAKE(管理人) ― 2009年03月05日 02時30分04秒

コメントありがとうございます。

約1月ぶりの記事。自分でもあきれる程、離れてたように思えます。

さて、「相手方(自民側)からのリーク」。
これは微妙だと思います。

 『あった』可能性もあるのですが、本来、この手の情報は「相手側がリークすればこちら側もリーク」というように、『報復攻撃による双方壊滅』がおきやすいため、実際には『抑止力』(脅しの手段)として使う事の方が多いようです。

 ただ、「相手方の報復」を受けてもそれでも利のある場合はリークする事もあるのですが……

 それでも、検察としては「決定的な証拠を確保できる。立件できる」という確信がなければ逮捕までは踏み切れません。

 どうやら「文書証拠」が完全につかめそうだ、というのが検察の状況のようです。(マスコミも文書がある事は掴んでいたようですし)

 後、「介入」としては、「やれ」とは言わないけど『積極的にやっても止めない』という「完全非介入」の方針は示したのではないかと思います。
(いわゆる「逆指揮権発動」)

 とりあえず、今回の話。

 今月末までに立件しないと時効のようですし、拘留期間を考えれば、今は必死に証拠読みの状況でしょう。

 まあ「どこまで捜査が進んでいるか?」という情報は絶対に検察はリークしませんので、これからはちょこちょこ見える周囲の状況で『読む』しかないのですが。

 ……にしても、検察側に「捜査状況を公開しろ」などと、とんちんかんな事を要求する某民主党。
 どうしてこう政治オンチなんだか。

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