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「損切り」のできない、駄目国家と国民達2009年02月06日 20時11分41秒

3野党「かんぽの宿」で攻勢へ
2月6日17時42分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090206-00000559-san-pol

とりあえず「政府がすることだから汚い」という論理で動いている今の国政およびマスゴミと流されやすい国民。

もう、まともな「経営論」を考える事すらできないのだろうか?

はっきり言って、今後、3流国の道を歩むのは、今の政府の所為でなく、無知無能な扇動政治家と扇動報道、馬鹿国民の所為だろう。

さて、なんで私がこんな事を言っているのかというと、今回のかんぽ関連の記事、今日ちょっとネットを回ってみただけでも得られる「正しい知識」に基づいた判断をしている人が少ないからだ。


・「不採算部門の処理」について

 「不採算部門」が存在する時、企業としてまず第一に行う事は「不採算部門が採算が取れるように再編制する」ことだ。
 これは、どこの企業でも行う事なので理解できるだろう。

 だが「採算が取れるような再編制が不可能」という結論に達した時、どうするだろうか?

 採算性があがるまで、赤字垂れ流しでも持ち続けるのだろうか?
 とりあえず、高く売れるものから処理していき、「一番、売れないもの」は持ち続けるのだろうか?

 こんな事をする会社は駄目会社だ。

 この問題は、いわゆる「損切り」の問題であって、経営の初歩の初歩といえるだろう。

 「採算が取れるまでとりあえず塩漬けにする」
 いつになったら採算が取れるようになるのか、再利用計画は存在しているのか。採算が取れるようになるまでの赤字処理はどうするつもりなのか。銀行がそれをやって不良債権を増大化させた事を忘れたのだろうか。
 もし、これを採用するとすれば、その経営陣は「過去に学ぶ事ができない」無能な経営陣と言えるだろう。

 「とりあえず高く売れるもの、利益が出るものから売って、売れ残りは抱え込む」
 これは、塩漬けより最悪の手法だ。「売れ残ったもの」は市場が「一番価値がないもの」と判断したものだ。つまり「販売付加」完全に「廃棄物」として処理する事を考えないといけない物件という事だ。
 こんな事を選択してしまうようでは、経営の話など一切できない。取引している企業も見限り始めるような無能な経営陣だといえるだろう。


 振り返って、今回のかんぽの宿処理の論理はどうだろうか?
 どう考えても、野党や鳩山総務相の言う「個別に分散して処理する」という論理は間違っているとしかいえないのは、今の話でわかるだろう。

 買い手側企業としては、当然の事ながら「リスクの低い物件」から手を付けていく事になるだろう。
 つまり、これこそ「一番リスクの高い物件」が日本郵政に残ることになる。
 結果、今まで以上に「赤字率が拡大し、経営を圧迫」する事になる

 この損切りは、一見効果的に見える(売れている時は黒字が発生するので)。だが、総合的に見れば、「一番たちの悪い不良債権が残る」という最悪な結果を導き出すので、絶対に経営者としては行ってはいけない対応として言われている。

 なのに、これが「正しい」かのような口調で、今、報道も野党も動いている。どうも野党も報道も「財政リスク管理」という考え方が無いのではないだろうか?
 特に民主党の岡田副代表の考えを聞きたい。これが「イオングループ」の一族かと思うと、「イオングループ」の将来性にすら不安を覚えてしまうのだが。

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 さて、話がずれたので戻そう。
 では「損切り」はどうしたらいいか。

 一般的に適切な手法としては、このような「損切り」では、まず「一番たちの悪い物件」(一番リスクの高い物件)から処理する方法を考えないといけない。
 なぜなら「一番リスクが高い物件」を持ち続けるということは、「一番リスクが高い状況にあり続ける」という事に繋がるからだ。

 だから、まず「最大危険度を持つもの、最大の被害を与えるものから順次処理していく」というのが基本中の基本。リスクマネジメント(ダメージコントロール)における基本原則だ。

 この時、リスク処理の手法としては、「早期に(ダメージが低いうちに)、他の低いリスク物件と合せ『リスクを軽減化して』処理する」というのが一般的で適切な手法として言われている。

 この時、気をつけなくてはいけないのは、「他の企業」が、自分の不採算部門(リスク)を購入するのは、それが「他の企業にとっては利益になる」可能性が十分にあるからだ。
 自分が持っていてもリスクになるものは、誰も購入しない。

 なので、最大リスクを処理する場合は、「他の比較的低いリスク部門」と合せるなどして「リスクの平均を軽減し」、「他の企業にとって利益になる」レベルまで改善しなければ、絶対に買い手が付かない。
 この基本を忘れて、「リスクの軽減化・平均化」を『リスクを持つ側に都合よく』行うと、結局、リスクの引き受け手が現われず、「自分がリスクを持ち続ける」事になる。

 今回の、「入札物件一括購入」の論理はここから始まる。

 『すべてのリスク』を処理しなければいけない(これが絶対の命題)状況において「最大リスク」を「他に販売可能なリスクレベル」までに軽減させるためにはm「他の最低リスク物件」と合せて「リスクを平均化」する必要があった。
 それ以外に「最大リスク」のリクク軽減策があるなら別だが、少なくとも『他のリスク軽減策』は、今の段階では見当たらない。

 だから「一括購入」という考え方は間違っていない。
 むしろ適切な考え方だといえる。
(とは言え、完全一括化でなく、数グループに分けて処理する「グループ処理」も可能だったとは思う。
 ……が、現実問題としては、「グループ処理」をしているだけの調査・検討時間や分類能力が日本郵政側にあったかと言われると、たぶん無かったと思う。
 だから「一括処理」以外はほぼ難しいというのは、私も妥当な結論だと思う。)

 ダメージコントロールで大事なのは、「ダメージが発生しているリスク」は持ち続けているだけで「ダメージが拡大するだけ」でしかないので、「見た目がよさそう」なモノであっても(将来的に有効的であっても)、ダメージに耐えられない場合は早急に処分(手元から離す)しなければいけない。という論理を理解している事だ。

 したがって、日本郵政の考え方は「極めて適切」な考え方だと言える。

 これを「理解できない」という人たちこそ、経営・リスクマネジメントが理解できていない人たちだといえるだろう。

……まあ、そんな人たちが、有権者の大半(市民の大半)を占めているのであれば、今の日本経済が立て直せないのも当然かもしれない。
 リスク処理(ダメージ処理)を理解できないという事なのだから。

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買い手側の論理。

 次に「買い手側がオリックスで109億という買値が気に入らない」という論理だが、これこそ「暴論」だと思う。

 今話したとおり「一括購入」という事が前提となった時、一般の値段でなく簿価にした場合、今回、売り手側の見込み額は128億という報告も出ている。

 まあ、この額が適正かどうか?という事も気をつけなくてはいけないが、問題はもう一つの額。
 「第2位の買付け額が61億」という事だ。

 もし、オリックスが不正だったというならば、買い手側の適正評価は「61億」が最大評価という事になる。

 『すべて』早急に処理しなければいけないという日本郵政の論理からすれば、もしここでオリックスが撤退という事になれば、次の適正価格は「61億」で計算しなければいけないと言う事になる。

 これを「正しい経済活動を守った」と言えるだろうか?

 47億も利益を遺失した事を「正しい行為」といえるのだろうか?

 明らかに間違っているのではないだろうか。

 「くだらない感情論に任せた正義を押し通した結果、より経済的に不利益を与えた」。この事に、もっと反省すべきだと思う。

 一つの上客を「考えもせずに感情だけで」非難し失った事は、とても問題だと思う。

※ この段階になっても、「なら一括購入はやめるべきだろう」などという人がいるかもしれないが、それは一括購入によるリスクダメージの平均化・軽減化の必要性を無視した『無能な感情論』でしかないので注意して欲しい。
 また、分割売却(各地域ごとにグループ化して販売)も可能だとは思うが、この時でも「売れ残りグループが絶対に存在しない」という事は、一括売却と違いまったく保障できない。
 「どんな事があろうとすべてのダメージ処理をしなければいけない」という絶対原則がある以上、数グループによる分割売却も難しいといわざるを得ないだろう。

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 今、世界的不況の中で、今後は買い手側もどんどん経営が厳しくなっていくだろう、そんな中で、次の買い手側の適正見込み額が110億(オリックス額)を超えるという保障はどこにあるのだろうか?

 自分達の言い値(売り手側や国民・政治家)が勝手につけた価格で「買い取れ」という。それが経営・経済として適切な取引になると本当に思っているのだろうか?

 そんな取引などありえない、そう考えるのは間違っているのだろうか。

「政府の考えや日本郵政の考え方を理解できない」と野党やマスゴミの多くが言っているが、少なくとも、『理解できない』のは野党やマスゴミ、そして学ぼうとしない国民の側にこそ問題があると思う。

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なお、損失処理方法を『理解できない』という事と、「損失を出した事」を『承服できない』という事は全く違う。

彼ら、今までの郵政が「多額の損失を出した事」については責任を問うべきだと思う。
だが、その事と「損失処理」を妨害する事は話が違う。

この違いが理解できず、いたずらに「損失処理」そのものを妨害しようとする野党政治家。
彼らにこの不況を脱出するだけの「政治能力(判断能力)」があるとは、とても思えない。

 仮に、政治家で、この手法に異論があるのならば、現行、適切な「すべてのリスクダメージを処理」する方法を提示すべきだろう。
 処理方法を提示もできず、今のリスクダメージ処理を否定するのは、受け続けているダメージを「処理せず受け続けよ」と言っている事に他ならない。
 その事を政治家も支持している人も理解するべきだ。


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元々、「多種多様なリスクマネジメントも含めた総合経営戦略」を考えてるので、この手の話題には敏感です。

元々、県会でも「企画法規部」だから、「予防法務」(法律的観点から見たリスク管理)も行政書士業務として研究しないといけないんだが、「会という組織として」と考えると組織対応や教育とか色々考えないといけないんだがな。
 と言っても、自分としては「法務的側面」だけでなく経営論・行政規制から含めた中小企業のリスクサポートまで対応できる人材を育てたいのだが。

……ていうか、中小企業庁を中心とした「中小企業に適した事業承継」について行政書士側としても考えないといけない、って、日行連の研修でさらに言われたからなぁ。

 と言っても、任期自体は3月末で終わりだから、自分が考える必要はもう無いのだけど。
 まあ、来期もやる事になるなら、もうちょっと真面目に考えてもいいんだけどね。

 明日は支部の研修、講師なんだけど、そろそろ中身の最終チェックしておくか。
 にしても、相変わらずだらだら長ぇな。もう少しまとめる工夫はできないもんだか。

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追記:「日本郵政の回答、説得力なし」かんぽの宿で総務相  産経新聞
2009/01/27
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/216475/

>また鳩山氏は会見で「少なくとも(70施設の)土地と建物をつくるのに2000億~3000億円は絶対かかっている。それを109億円で売るのはおかしい」

おかしいのは鳩山総務相の頭の中。
作り手のミスで2~3千億、かかったからといって、買い手側に「だから高く買え」などと強制する方が変。
「もっと高く売れるまで持っていろ」というなら、『毎年発生する追加負担』をどうするのか説明して欲しい。

自民党の連中ですら、経営論(リスクマネジメント論)がわかっていないのだから、全体は言うに及ばないだろう。
「国家のリスクマネジメント」すらまともにできるとは思えないのだが。
(これは、民主党の方がより信じられないけど)

コメント

_ な ― 2009年02月07日 03時43分47秒

野党やマスゴミとか言ってる時点で駄目ですね。自民党政府の鳩山が言い出したことですよ。
朝日や産経などは鳩山はおかしいと社説に書きました。

_ TAKE(管理人) ― 2009年02月07日 08時45分30秒

コメントありがとうございます。

確かに言い出したのは、私の記事でも最後に書いたとおり「鳩山総務相」です。
それは否定しません。

ですが、さらに今、「政府がおかしい」といって、「かんぽの宿等の疑惑追及プロジェクトチーム(PT)」を立ち上げた3野党や、それに同調する姿勢を見せているマスコミは、明らかに「正しく解決する」事を阻害していると思います。

鳩山発言を「おかしい」と非難するのであれば、「オリックスに譲渡することは正当である」と言わなければおかしいですし、逆に「オリックスに譲渡することは不当だ」というならば、「鳩山発言は正しい」となるのではないでしょうか?

「鳩山発言をおかしい」と断じながら、「オリックスに譲渡するのはおかしい」という。
では、「正しい論理」は何なのでしょう。

それを提示できず闇雲に批判するしかしない野党およびマスコミ。

彼らの言動は、今の政府以上に信頼できないと思います。

なお、すべてのマスコミが「マスゴミだ」とは言いません。
ですが、少なくとも、ダブルスタンダードに都合よく意見を使い分けるような記事を書いている数紙については、理念の無い「マスゴミ」と呼んでもよいと思います。

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